「採用撮影の費用を少しでも抑えたい」という声はよく聞きます。実は、条件によっては国や自治体の補助金・助成金が活用できる可能性があります。コストを大幅に削減できる可能性がある話であるため、知っておいて損はない知識です。
ただし、補助金には申請要件・対象経費・申請タイミングなど複雑な条件があります。「使えそう」という段階で動くのではなく、必ず専門家に確認した上で検討することが重要です。この記事では、あくまでも「こういう制度が存在する可能性がある」という情報として読んでいただき、判断は必ず専門家に委ねてください。
なぜ採用撮影に補助金が使える可能性があるのか
補助金の多くは「販路開拓」「集客・広報」「採用強化」「生産性向上」などを目的とした事業に対して支給されます。採用写真・採用動画は、求人媒体への掲載・採用サイトへの活用・SNSでの発信など、企業の採用広報活動に直結します。そのため、「採用のための広報費・コンテンツ制作費」という位置づけで、補助対象になる可能性を持つ制度が存在します。
ただし、「撮影費用そのもの」が明示的に補助対象とされているケースは少なく、どう申請するか・どの費用と組み合わせるか・担当者がどう説明するかによって、採択可否が変わることがあります。
活用できる可能性がある主な制度(2026年時点の情報)
小規模事業者が販路開拓・生産性向上に取り組む費用の一部を補助する制度です。「採用サイトの制作費」「求人媒体への掲載費」などと組み合わせた形で、撮影費用が広報費として対象になる可能性があります。補助上限・補助率は申請枠によって異なります。
一部の自治体では、地域の中小企業が採用活動を強化するための「採用PRコンテンツ制作補助金」のような独自制度を設けているケースがあります。写真・動画制作費用が対象になる場合もあります。自社(または依頼先企業)が所在する自治体の産業振興部門・商工担当に問い合わせると情報が得られることがあります。
ITツールの導入による業務効率化を支援する補助金です。採用管理システムや採用サイト制作ツールとの組み合わせで申請する場合、関連するコンテンツ制作費が対象になる可能性がゼロではありません。ただし、撮影費用単体では対象外になることがほとんどです。
補助金活用で注意すべき4つのポイント
① 後払いが基本
多くの補助金は、事業完了後に費用を立て替えた上で申請し、後から補助金が支払われる「後払い方式」です。一時的な資金が必要になります。
② 採択されるとは限らない
補助金は申請すれば必ず受給できるわけではありません。審査があり、採択されない場合もあります。補助金ありきで撮影の予算を組むことはリスクがあります。
③ 申請タイミングが重要
補助金には公募期間があり、その期間内に申請しなければなりません。撮影の計画と補助金のスケジュールを事前にすり合わせる必要があります。
④ 書類・手続きに相応の工数がかかる
申請書類の作成・事業計画の策定など、相応の準備が必要です。専門家(税理士・中小企業診断士)に伴走してもらうのが現実的です。
・ 地域の商工会議所・商工会(無料相談を実施していることが多い)
・ 中小企業庁「ミラサポplus」(補助金・助成金の情報検索が可能)
・ 税理士・中小企業診断士(申請支援を行っている専門家)
・ 各自治体の産業振興部門・中小企業支援窓口
補助金を上手く使えれば、採用コストは大きく変わる
たとえば30万円の採用撮影費用に補助率2/3の補助金が適用された場合、自己負担は約10万円になります。採用1人あたりのコストが数十〜数百万円かかることを考えれば、正しく活用できれば非常に有効な手段です。
大切なのは「補助金があるから撮影する」ではなく、「撮影は必要だから行う、補助金はコスト削減の手段として検討する」という順番です。まずは採用撮影の目的と効果をしっかり設計した上で、補助金の活用可能性を専門家とともに検討することをおすすめします。